十勝海岸を巡って、昆布刈石で迎えた夕刻
そして北方を見ると雄大な日高山脈。
ここ襟裳岬は日高山脈が海へ落ちて行く所と言われる。
まさに岬へ立つとそれを実感する事が出来るのだ。
どこまでも続いて行くような、砂嘴を走る道。
聳える日高の山々。
襟裳岬がボクを呼んでいるような気がした。
襟裳岬の東岸を延々つづく砂浜、百人浜へやってきた。
展望台から黄金道路方面を見る。
広大な砂丘に草地が広がっている。
ようやく襟裳へ抜けた。
バッチリ晴れていました。
あぁ、この青空...キテヨカッタ。
それでも、砂浜好きとしては、波打ち際まで歩いて行かないと気が済まない。
やっぱり、砂浜はいいなぁ。
この百人浜という名前も悲しい事故に由来するらしい。江戸時代に船が難破し100人もの人がこの浜で息絶えたそうである。
なんか暗い話ばかりだ。
襟裳の春は何も無い春らしいしね(笑)
十勝川に向けて緩やかなカーブで下って行く爽快な道。
なんて気持ちがいいんだろう。
湧洞湖は十勝海岸の湖沼群のなかで最も大きな湖である。
湧洞湖はアイヌ語の温泉と沼という意味らしい。
この展望所は古代の原始砂丘の上にある。
湧洞湖の砂嘴の先端まで道道1051号は続いている。
道道1051号の終点まで行くと10台程度のパーキングがある。
ここでしばらく湖の風景を楽しむ。
砂嘴の端なので、数十メートル歩けば海岸に出る。
空にはシーラスが踊っている。
明日はまた天気が悪化するのだろう。
砂嘴を走る道路脇には花が咲いていた...
海も穏やかだった。
最高のシーサイドドライブだが、トンネルの中はひんやり10度以下だった。
凍えそうになってしまった。
国道336号ナウマン国道を一気に南下して行く。
ナウマン国道は素晴らしい快走路だが、かここれほどの天気に走れた事は無い。
ところが、襟裳に近づくにつれ低い雲があって、先行きがあやしい。
あれ?襟裳はもしかして...
国道336号を一気に南下して12:30には広尾を通過した。
いよいよ黄金道路に入る。
有名な話なので、黄金道路の云われはいちいち書かないが、この黄金道路ボクはオープンのまま走ったことがない。
晴れていても海が少しでも荒れていればクルマに波しぶきが被ってしまうのだ。
今回も道路工事地点で、ガードマンの方に閉めて行った方が良いとアドバイスをもらったけど、オープンのまま突入する事にしたのだ。
ま、ご覧の通りのすばらしい天気だった。
襟裳岬へ到着。
ちょうど14時だった。
これほどすかっと晴れた襟裳は2006年以来だな。
襟裳岬のこの看板。新しいものに変わっていた。
立っている位置もいまいちで、過去のもののようないい構図がこれじゃとれないんだよね。
浦幌十勝川、そして十勝川を越えて走る。
昨年は、この先の湖沼をすべて廻ったけれど、今日は長節湖はパスして(つまり前回あんまり気に入らなかった...)すばらしかった湧洞湖にまず行ってみる。
ナウマン街道を快走するZ4M、ぽっかり浮かんだ雲。
何でも無い風景に心躍る...
もう一度、湧洞湖を見下ろす展望台に登った。
ようし、決めた。
襟裳岬まで一気に走ろう。
でも、今日は釧路に宿泊するつもりなので、同じ道をとんぼ返りに戻ってくるのだが...
雲が切れて、晴れ間も出てくるが、また雲の中...
黄金道路は33Km。さすがに長い...
この百人浜、自然に出来たものでは無いらしい。
もともとは白樺やミズナラの原生林を明治時代に燃料として使う為に伐採したところ、土が襟裳の強風で吹き飛ばされ砂丘だけが残ったのだそうです。
原生林がやっとのことで作った土壌を人間が自然破壊してしまった結果がこの百人浜というわけです。
ここの砂はのめり込んで歩き憎いのなんの。
襟裳岬の灯台は芝生のサイトに建つ白亜の灯台。
あんまりかっこ良くはない。
この風景は2006年に見た風景そのものだ。
ただしあの年のようにここに宿泊するわけじゃないから、素晴らしい夕陽を見る事は出来ないが...
やっぱりここへ来たら、襟裳岬の歌を口ずさんでしまうよね。
でも何も無いどころか、土産物屋は観光客で大にぎわいだし、結構にぎやかな雰囲気でした。
さてまた、とんぼ返りで十勝の海岸線へ向かう。
黄金道路は来た時より雲が多めだった。
オープンで走るか?それとも閉めるか?
ほとんど考えずにそのままオープンで黄金道路へ突っ込んで行った。
それにしても、黄金道路は年々様変わりしている。
トンネル区間は増えたし、覆道だって年々立派になって、箇所も増えているのだ。