10日目 2008年9月15日  北の大地と岬を巡る旅の終わり

8時の高速船で函館を発つ。

驚くほど穏やかな津軽海峡は、見たことも無い風景が広がる。

青森港から津軽半島をもう一度北上して、北海道に別れを告げに走る。

どこまで走っても走り足りない。龍飛岬から龍泊ライン、岩木山まで走って旅を終える。

旅の終わりは雲が流れる蒼い空

進行方向右には龍飛崎が見えてきた...

しかしこの高速船、デッキが狭すぎる。

この程度の船旅はずっとデッキで楽しみたいのだが、いかんせん自由度が低すぎる。

函館港フェリーターミナルには6:30に着いた。

いい天気だ。

白い雲が風に流れて行く...

8時定刻に出航。

一気に加速する高速船。この加速は他のフェリーでは決して味わえない。

見る見るフェリーターミナルが遠ざかって行く...

船へはポールポジションから一気に乗り込んだ。

この高速船のいいところは、クルマで乗り込むのがすこぶる快適なところだ。

他の船では決してこうはいかない。

車高の低めのクルマでも全く問題が無いのはこのフェリーだけだろう。

函館山を右に見て、函館湾を出て行く...

蒼い空に流れる雲、その下に印象的な函館山。

津軽海峡の海は、見たことも無いほど穏やかな海面だった...

津軽海峡を抜けて航行する船、停泊する船、そして多くのプレジャーボートが海に散らばる。

そのとき、突然フェリーが減速して停止した。

プレジャーボートが多くて危険らしい。

穏やかな津軽海峡にて

この日の津軽海峡は驚くほどの穏やかさ。

そして多くの船舶が、停泊していた...

まるで船がミニチュアのよう。

今度は、右手に津軽半島をバックにやってきたフェリー。

こちらはのんびりの航海である。

それにしても、津軽半島は天気がよさそうだ。

行って見たい...

ドライブの虫が騒ぎ出す...

そして、青森フェリーターミナルへ

20分以上前に出航していた、フェリーに追いついた。

しかし、速い。

最大速力36ノットだから、時速66km以上出ているのだ...

この速度が体感的にどれだけ速いかは、通常のフェリーに乗ったことのある人なら驚きだろう。

まぁ、しかし燃費は8m/Lらしく、これがこのフェリーの敗因でもある。

バックに見えるのは夏泊半島、ずっと奥には陸奥の釜臥山が見えていた。

まもなく青森港に着くのだ...

東日本フェリーの撤退が発表され、この高速船は売却されると言う...わずか1年の就航だった。

自分自身はこの船での旅は決して気に入っていないが、最後に乗ってみようと言うことで往復高速船にしたのだが、この天気だったら7時出航のフェリーでゆっくり船旅を楽しめばよかった。

ちょっと失敗...

今度は函館行きの高速船とすれ違う。

以前にも書いたが、この高速船の曳き波はすごい。漁業被害も出ており問題になっているほどだ。

しかし、海上で60Kmオーバーですれ違うとすごいね。

あっという間に、追い越して置き去りにするスピード。

遠くに駒ケ岳が見えた...

さようなら、北海道。

津軽のシンボル岩木山が迎えてくれる。

このフェリーの乗降口は後部にしか無いため、ここで180度旋回することになる。

本当に気持ちの良い船旅だった。

ポールポジションからの下船のため、クルマに急ぐ。

さて、このまま東京まで一気に東北道を走ろうと思っていたのだ...

本当に。

事実、高速の入り口近くまでは行った...

津軽半島を北上!

青森フェリーターミナルを出て東北道へ...

途中のローソンに立ち寄ったら、北を目指していた。

松前街道、国道280号を北へ右は青森湾、今フェリーで渡ってきた海路。

一応、まっすぐ帰ろうと思っていたんだが...

280号はところどころバイパスが整備されていて走りやすいが、旧道もなかなか味があるのでお奨めしたい。

ここは平館付近の松並木。

天気もよく気持ちのいいオープンドライブ。

平館灯台にやってきた。

この付近はバイパスに道の駅もあるから通り過ぎてしまう人が多いようだ。

平館海峡を望むこの灯台サイトはすばらしいところなのだ...

平館海峡を高速船(ナッチャンrera)が通過して行く...

対岸の山は下北半島、海峡ラインと呼ばれる道が尾根を走っている。

海峡ラインを今日走っても爽快なんだろうなぁ...

しばらくして、高速船の曳波が来た。けっこうすごい波である。これじゃ漁業被害の多いのも頷ける。

草地が広がるこのベンチに腰掛けて、平館海峡を行きかう船をぼぉーっと見ていた。

気持ちよい青空と、ここちよい風。

来てよかった...