「夕来」なんて素敵な地名だろう...

毎年サロベツを訪れ、ここ夕来で利尻・礼文に沈む夕陽を見ている...

夕来は「ゆうくる」と読む。本来はアイヌの言葉で鹿の道を意味する、ユクルーから来ているのだそうだ。

夕来にある展望所少し手前にZ4Mをとめて、土手に登った。

朱に染まる世界にいた。

冷たくは無い潮風が吹く。

太陽は沈んでいく...礼文島の南の端に

毎年この風景を見ているが、これはかなり贅沢なのかもしれないな...

夕来の展望所に移動した。

太陽はすっかり沈んでいるが、空はなんともいえない、青と朱の透明感ある色彩を見せていた。

稚内へ向かうバイクが二台走り去った...

風を切る音とエンジンサウンドを残して。

道道106号の特徴的な風景。この多数の風車がどこまでも並ぶ風景。

オトンルイ風力発電所に今年も立ち寄った。南北3.1kmにわたって並ぶ風車は全28基。

いつ見ても壮観だ。

いつからあるのかわからないが、この風力発電施設見学者用の駐車場が出来ていた。

ここの入り口は舗装されており、安心して入っていける。Z4Mを停め、この壮観な風景を愉しむ。

この日はクレーン車が出て、一基のメンテナンス中だった。

駐車場を出て、風車に沿って続くダートに出る。

土手の上を走る道道106号をクルマが行き交う...

風力発電所を出て、北へ向かう...

幌延町浜里の北緯45度通過点に立ち寄る。

時刻は17時だった。

9月7日の稚内の日没は18時。

さらに北へ

利尻の左に、暮れ行く太陽。

Z4Mを停めて、砂浜の海岸線へ下りていくことにした...

サロベツの海岸は黒っぽいさらさらの細かい砂。

とても歩きにくい...

流れ込む名もない川。

この海岸にいるのは、自分ひとり...

空の広がりを感じ、そして孤独を愉しむ。

利尻水道から絶え間なく打ち付ける波。

決して激しい波ではない。

沈みゆく太陽は、海面にまぶしい光の筋を作る。

空には、うるさいほどのちぎれた雲が流れていた...

この寂しいサロベツの海岸。

もし利尻富士が見えないと、その孤独と寂しさには耐えられないだろう。

海に浮かぶ最果ての富士があるからこそ、この風景は成り立つ。

さて、日没をどこで迎えようか...

さらさらの砂に足を取られながらZ4Mに戻る。

利尻富士を望む夕来という場所が好きだ。

国立公園のカンバンとお地蔵さんしか無い展望所。

ここで見る夕陽は北の大地を巡る旅の中でも特別な風景だ...

サロベツは何も無い荒涼とした場所だが、その風景は自分のこころに深く染み入って来るのだ。

暗くなりゆく空には月が其の姿を見せていた...

日が傾いた道道106号を、

ColdplayのYellow を何度もリピートしながら走った...

朱に染まりつつある空

ゆるやなかカーブから現れたトラクター

あぁ、素晴らしい空の色だ...

右にはサロベツの原野が広がる

草原に夕陽を浴びて走る、Z4Mのシルエット

遠くまで旅を続けた実感...

何度もYellowを繰り返し聞きながら走った

なぜこの曲はYellowなんだろうか?

たぶん、自らに問うてわかるはずは無い。

ふと考えたのは、そんなことだ。 黄色から朱色に変わりつつある空の下で...

オトンルイ風力発電所へ向かう

利尻を望むサロベツの海岸にて...

そして、夕来で見る夕陽...

夕来から天塩までは42Km、稚咲内まで17Km。

この道道106号を往復するだけで100Kmは走ってしまうことになる。

この日は1.5往復することになった。

この道をこの曲を聞きながら...