秋声、九州をめぐる旅 2011/11 九州
 

1時間ほど待ってみたが、雲はますます増えてきた。

西原台の芝生にも陽が射してきた。

やっぱりここは好きな風景だ。もう少し雲が少なければ言うこと無いのだが...

錦江湾に光が届いてないのが残念だった。

2日目 2011年11月24日 大隅半島南部をめぐる旅

対岸の開聞岳を300mmで捉える。

ここから見る開聞岳はまさに海に浮かぶ富士だ。

ボクが最も好きな開聞岳の風景だ。

展望台に登る。壊された壁面は全く修理されず簡易的に金網が張られてそのまま使われている。

屋久島は確認できなかったけれど、種子島や硫黄島などははっきり見ることが出来た。

空を見上げると雲がばらけてきて、良い感じになってきた。

コンクリートのタイヤ痕を見ると、夜はあまりここへは来ないほうが良さそうな感じ。

そして、佐多岬ロードパークの入口にやって来た。

流れていく雲は多いけど、いい天気だ。最近はここへ来ることは少なくなって久しぶりの佐多岬なのだ。

根占風量発電所から県道74号に出て、伊座敷の街から県道68号で佐多岬へ向かう。

途中立ち寄ったのが島泊という海岸。

ちと怖い、2006年3月の展望台の様子。

本当は立入禁止だったんだけど、登って行ったら、((((;゚Д゚))))ガクガクブルブルでした...

現在は足場と金網が張ってあるので、安全に見ることが出来ます。

パノラマパーク西原台にやってきた。ここに来るのは2010年の3月以来だ。2010年にはこの付近は大雨被害で土石流が起こり、この西原台の下にある道の駅根占は土石流の被害を受けた。この西原台へのアクセス道路も崩れていたらしいが、今では完全復旧されており、スムーズに来ることが出来た。(というのはウソで、マイナーなアクセス道路を開拓しようとしたら、道を間違ってとんでもない狭路に突っ込んで行き止まりだった)

7:30の西原台はまだ陽が射していない。錦江湾に陽の光が届くまでここにいよう‥.

北を見ると根占の街に陽がさし始めていた。

遠くに見える桜島は今日も盛大に噴煙を上げているようだ。北へ向かう時は注意せねば...

雲が多いため、対岸指宿の魚見岳、知林ヶ島には陽が射していない。

さて、8:30になった。雲は次々と流れてくるので、そろそろここを去ることにしよう。

ここからはふるさと林道根占中央線をまっすぐ南へ向かって根占風力発電所へ向かう。

この林道は標高700mを越える処もあるが、錦江湾方向の展望はなく大隅のやまなみが見えるのみだ。

30分ほどで根占風力発電所に到着。

ここはクルマと錦江湾越しの開聞岳が一緒に撮れるポイントとして貴重な場所なのだ。

今日はちょっと雑草が邪魔かも...

海は少々時化ており、大きな波が打ち寄せていた。

穏やかな海の日にもう一度来てみよう。前回来た時はもう真っ暗だったのを思い出した

島泊海岸の少し先にふれあいパーク佐多がある。

ここはお気に入りのこの写真を撮ったところ。開聞岳や硫黄島が遠くに見える東シナ海の風景が楽しめる。

佐多岬ロードパークの終点。ここからは遊歩道を歩いて佐多岬へ向かうのだ。

灯台を模した電話ボックスがまだ健在だった...

展望台入口のこの看板。父のアルバムにまさにこの場所の写真があってなんとなく愛着がある。

開聞岳方面は雲が多めだ。

大隅半島は雲は多めだけれども概ね晴れるようだった。

根占にいるとまず行くところは決まっている。快走路もあれば狭路・悪路もある南大隅路。

埃だらけのZ4Mに苦笑いしながら、タイヤの空気圧を点検。そして火山灰の影響が心配なエアフィルターの様子を確認したが、それほど汚れているふうでもない。最低限のチェックをして出発する。

11月の鹿児島は日の出の時間も遅くかなりラクな朝だった...

遊歩道を佐多岬先端部へ向け歩いて行く。

アサギマダラがたくさん飛んでいる。花も多くまさに南国。

展望台はこの上にある。2005年の台風で展望台のガラスが吹き飛ばされてから未だ復旧されていない。建物の強度もなんとなく怪しげではある(^-^;

展望台から佐多岬灯台を見下ろす。

一度スカっと南方の島々がくっきり見えるときに来たいのだが、晩秋でも結構霞んでいるね。

また来るぞ〜 とか言って、ここは一度行けば十分って気もする場所なのだが...

佐多岬ロードパークを出て大隅半島東岸へ向かう。この東岸の海沿いを走る県道68号は気持ちのいい海沿いの道だ。

この海沿いの道を地元以外のクルマが走るのは珍しいのか、何度も声をかけられる。

風景を愉しみ、人との出会いをまた楽しむ...

県道564号に入って、つながっていない県道68号へ向かう。しばらく北上して県道74号を大隅半島東岸へ向かっていく。2年ほど前に佐多辺塚の集落までは2車線のイイ道になった。

佐多辺塚の集落を越えると1車線の道になって急坂を駆け上がる。そして上って行くと現れるのが陸上自衛隊佐多射撃場だ。

ここには5回ほど来ているが、一度入口にチェーンが掛けられていて入れなかったことはあるが、他はすべて解放されていた。

しかし、全国にこれほどの場所はなかなか無いよ。

はるかに続く海岸線、この開放感。最果て感。

北海道でもこんな場所は無いね。

ここにクルマを止めて、芝生に寝っ転がって、遠くを見ていた。

こころが解放されるようなそんな気がした...

さてここから北へ向かうのだが、県道74号をそのまま進むか、県道563号で一旦北へ抜け雄川沿いに国道448号へ向かうか少し悩んだ。県道74号は時間がかかる上にこの射撃場から大浦までの区間はしょっちゅう通行止めになる狭路。そして普段でも路面の状態がすこぶる悪い。県道563号はそれなりに狭い区間はあるが、花瀬でからは2車線の良い道。雄川沿いの道もすこぶる良い。この日は去年に引き続き迷わず県道74号を選ぶ(マゾ?)

少し走って少々後悔。頭くらいの落石はそこら中に転がっているし、倒木も数限りなくある。今日この道を走るのはボクが最初らしい。軍手を用意し、何度もクルマを降りて落石をどかし倒木を路肩に寄せる。少なくとも30回以上繰り返したと思う。

大浦を過ぎたあたりで大宮ナンバーの白いバンとすれ違ったのだが、スムーズに走れたのはボクのおかげなので感謝するようにね。しかしあの大宮ナンバー酷道険道マニアなのかなぁ?

この海沿いの県道74号のもう一つのハイライトは内之浦辺塚海岸だろう。

県道沿いにクルマを止めて、狭い民家の間を入っていけばそこが内之浦辺塚海岸である。

ジムニーなどの小型のオフロード車なら海岸橫まで入っていけるかもしれない。

この海岸の美しさは言葉に出来ないほどだ。荒々しい外洋に向いた海岸とは思えない手付かずの海岸なのだ。

一日中ここに居たいと思わせる。

県道74号から内之浦辺塚海岸を見下ろす。

打ち寄せる波が一瞬で創りだしそして消えていく波の紋様が美しい。 昨年は今日以上に感動したものだ。

内之浦辺塚海岸を後にして、しばらく走ると国道448号が見えてくる。

上に見える橋がそうだ。この付近の国道448号は何度も地すべりで崩壊し、この橋を作る大工事が6年ほど続いていた。

国道448号は素晴らしい国道だ。日南海岸付近も素晴らしいがボクが好きなのは大隅半島の海岸線を走る部分。すっかり快走路だが、ゆったりと太平洋を見ながら流すのがお気に入り。

ここくらい快走できる国道って他にあるかな?

さて、今日は立ち寄るつもりは無かったのだが、JAXAの内之浦宇宙空間観測所にも入っていった。観測所の中は受付しないと入れないが、この今は使われていない「はやぶさ」を打ち上げたロケット発射基地にはそのまま入っていける。

いつ見てもロケットの発射台はデカイ!

長野県佐久市にある臼田宇宙空間観測所の64mのパラボラアンテナよりはかなり小さいが、うっちーさんと呼ばれる34mのパラボラアンテナがある。これは臼田のバックアップとして使われているらしい。

建物の上の白い上向きのパラボラがうっちーさん。右にあるのは20mのアンテナ。

さて、JAXA内之浦宇宙空間観測所から国道448号を少し走ると、ボクが大好きな道の風景がある。

美濃峠から内之浦の街に向かってカーブを描きながら下って行く橋。人工衛星のオブジェが飾られているこの橋の名前はわからないが、ここを走って行くと眼下に広がる青い海と内之浦の街に感動を覚えるのだ。

ボクにとってこの道から見る風景は何度も見たい風景の一つである。

今日は熊本まで行くつもりだった。既に15時。内之浦の街からどのように北上しようか?大好きな国道448号を北上して宮崎道へ抜けるか。それともあまり走ったことのない大隅半島内陸部を抜けていくか?

天気も北は霞んでいてあまり良くない。今日は大隅半島を抜ける道行こうと決めた。

内之浦から県道561号、554号で鹿屋市へ、さらに8Kmくらいまっすぐな県道553号そして山中を行く国道504号で桜島の火山灰をやり過ごす。不本意ながらここはクローズで走っている。クルマが巻き上げる火山灰だけでも気になる量なのだ。牧之原の交差点で国道10号にたどり着いた。このルート結構時間がかかるもので、国分ICに着いたときには17:30になっていた。

内之浦から2時間半。ずいぶん時間がかかったものだ。でもクルマの下回りに険道74号で挟まった何かが音を立てるので、クルマに潜って点検したりもしたのだった。

ゆうぐれの桜島は相変わらず噴煙をあげていた。

今日の旅は初めて行ったところなど無いのだが、ボクは満足していた。

大好きな風景にもまた出会えた。もう少しゆっくり回ろうといつも思うのだがそれが出来ていない。

また来ればいいんだ... つぶやきながら九州道を熊本へ向かっていた。