昨日のシーラスを見た時から、今日天候が崩れる事は予想していた。

突然25日の午後に仕事が入ってしまって、東京へ帰らなけらばならなくなった。フェリーに乗れるかどうかが最大の課題だが、とりあえず5時出発で函館へ向かう。

突然の旅の中断だけど、この先の北海道の天気予報を見ていると諦めもつく。

朝霧の中、Z4Mは東京へ向け走り出した。エンジンは相変わらず快調だ...

函館へ...

8日目 2009年7月24日 1,460Km、25時間の旅。

遠くなって行く函館山。

船から見送る函館山は旅の終わりを飾るシーンとして適当だろう。

旅の最初の問いは...

霧の朝。5時にサロマ湖畔のホテルを出発する。国道238号から道道961号経由で佐呂間の街を目指す。

この先は深い霧だった。

函館山は雲に隠れていた。

船旅もあまり風景は期待できないな...

函館でセイコーマートに寄って、すじこのおにぎり他の食料を買い込んで、15:45フェリーターミナルへ到着。

ほぼ定刻にフェリーは出港。

佐呂間町役場前の交差点で道道103号を右折。この時点では国道39号で旭川に抜けるルートを考えていたのだ。

国道39号へ合流するルベシで、道央道滝川付近が通行止めなのを思い出して、道東道足寄ICへルートチェンジ。

国道242号で陸別経由足寄ICへ向かった。

森の中を進む何もない道を延々進む。

陸別のセイコーマートで毎度のすじこのおにぎりを買った。

足寄ICから十勝清水ICまで道東道を走って、日勝峠を目指した。トマムICまで行けば日勝峠は越えなくても済んだのだが、道東道が開通すれば通ることもなくなるかもしれないのでこのルートをわざわざ選んだのだった。

国道274号日勝峠は深い霧の中。

これじゃぁ、楽しんで走るどころじゃない。

クルマは少なかったが、ほとんど前が見えない峠越えだった。

峠を越えると、一気に霧は晴れる。

まぁ、こんなものさ。

途中、道路脇のパーキングにクルマを止めてフェリーの予約電話を入れる。

毎朝9時からの受付なのだ。

なんとか17時発のフェリーを押さえることが出来た。

明日には東京へたどり着けそうだ。

少しホッとした。

最悪のケースは、千歳でZ4Mを預けて飛行機で帰ろうと思っていたのだから...

夕張で道東道に入る。そのまま道央道に入ると雨が降って来た。

右に昭和新山が見えた。

有珠山は雲に隠れていた。

かなり退屈なドライブだけど、不思議に眠くならなかったな。

道央道の終点、八雲ICで降りて、国道277号経由で5号線へ。

交通量はかなり多かった。

でも17時の出航にはかなり余裕を持って到着できそうだ。

蛯谷町付近を走行中だが、この辺は晴れていれば正面に雄大な駒ヶ岳を見る事が出来るはず。

この旅は現実から逃げただけだったか、それともなにか見つけられたのだろうか...

この問いに対する答えは...

結局現実から逃げ切れず、急いで東京へ戻る自分がいた。

と言う事だろうか...

21時過ぎ、ほぼ定刻に青森港フェリーターミナルへ到着。

2階の端まで押しやられたZ4Mは船を降りるまで20分もかかってしまった。

フェリー港を後に、東北道へ向かう。

21時25分だった。

疲れはピーク。何度も仮眠をとりながら東北道を進む。天気は雨。

東京に着いたのは、25日の6時だった。総走行距離はちょうど5,000Km。

サロマ湖からの1,460KMを25時間かかった事になる。

慌ただしい旅の終わりだった。

2時間だけ寝て、スーツを着た。

初めて着る宇宙服のように、体に馴染まない感じがした...