2009年7月17日から7月25日までの8日と6時間。
晴れ間をさがして、そして7月に咲く原生花園をさがす旅。
冷え込んだ北の大地の朝は、7月というのに10度前後。
雨が降り続く日は旅の目的を見失う...
この旅は現実から逃げただけだったか、それともなにか見つけられたのだろうか...
2009年7月17日から7月25日までの8日と6時間。
晴れ間をさがして、そして7月に咲く原生花園をさがす旅。
冷え込んだ北の大地の朝は、7月というのに10度前後。
雨が降り続く日は旅の目的を見失う...
この旅は現実から逃げただけだったか、それともなにか見つけられたのだろうか...
すこし、ゆっくり旅に出る...
1日目 2009年7月17日 再び北の大地へ...
いつもの北の大地への旅の出発はすこし慌ただしく、仕事を終えて、帰宅して、荷造りも早々に即出発するものだが、この日の青函航路は17:30の青森出航。慌てる必要はなかった。とはいえ、一寝入りしようとベットに入っても旅の期待から眠れるものでもなく、そのまま出発してしまった。
ハイオクを満タンにして、首都高速から東北道を目指した...
この日の天気は西から雨だった。
栃木県から本格的な雨になり、深夜の東北道は雨のドライブになった。
撥水加工したガラスが雨粒をはじいて、ワイパーは不要だった。撥水加工してもらったのすら忘れていたが、この旅ではなかなか役に立った投資と言えるだろうな。
夜が明けた東北道を走っていると前方に異様なトラックが2台走っていた。
近づくとなんと、家が走っているではないか...結構ビックリしてしまった。
相当揺れながら走っていて、見ていて怖いくらいだった。
早々にパスして前方に出た。
盛岡で冷麺を食べて、ゆっくり13時に十和田湖へ到着。
紫明亭展望台から十和田湖を見下ろす。
少し霞んでいるけれど、まぁまぁの展望だろうか。
いつもの湖畔にてゆっくりすごす。
雲は多めだけれど、これから崩れるであろう天気を考えると貴重な晴れ間だ。
ここは立ち寄る人も少なく、十和田湖ではお気に入りの場所なのだ。
奥入瀬から蔦温泉を経由して青森港へ向かう。
たっぷりの森林浴。緑の中を走り抜ける気持ちよさ...
そして、16時青森港のフェリーターミナルへ到着。
会社は東日本フェリーから津軽海峡フェリーに変わったが、乗船手続きも乗り込む船も何も変わらない...
乗船してさっそく、デッキに出た。
乗り込んだ「びるご」はトイレからの塩素臭がたまらなくてロビーのソファにはいられない。
昨年まで航行していたナッチャンReraが停泊していた。18日からは姉妹船のナッチャンWorldは期間限定で航路に復帰する。
定刻通り、17:30に出航する。
空にはうす雲が広がってきた。岩木山は見えない。
海は静かで風もそれほどない。快適な船旅になりそうだ。
そして、彼らがいつも通りやってくる...
夕刻の津軽半島をバックに飛ぶカモメ。正確にはウミネコだろう
例年のように餌をやる人はいなかったけれども、どこまでもついてくる...
出航して1時間。
まもなく日が暮れる。
さっきまで、飛び交っていたカモメもどこかへいってしまった。
穏やかな海峡の海。
フェリーはその静寂のなかを進む。
海面は半固形物のように緩やかに波に変化する...
この日、最後に見た太陽。
またフェリーと並んで飛ぶカモメがいた。
彼は何を求めて、海峡を飛ぶのだろうか...
平館海峡を進む船。
左は下北半島、右は津軽半島。
霞んだ幻想的なそら...
そして、大間が見えてきた...
まもなく津軽海峡に入る。
下北半島に雲のベールがかかっていた
夕刻の弱い陽の光がくもをうす紅色に変える。
青函航路のデッキで風景を眺めるのが好きだ。
これから始まる旅への期待をドラマチックに高揚させてくれる。
八甲田が見送る青森港、下北半島の荒々しい断崖が続く平館海峡、陽が沈み行く竜飛崎。そしてかなたに見えてくる函館山。
フェリーは定刻通りに函館へ到着。
あまり期待できない明日からの天気だけれども、旅の良さを再び思い出させてくれた船旅。
漁り火がまぶしい海峡の風景だった...