国道243号を走り、屈斜路湖にたどり着いた。

15時だと言うのにすでに薄暗い天気だった。

和琴半島をめぐる予定だったが、変更して道道588号で津別峠へ向かった。これまで津別峠を訪れたことは無かった。この日はちょっとさえない天気でもあったが、あまりいい眺望でもない。美幌峠を見ればここにくる必要はあまり無いだろう...

網走に来たら、鮨処むらかみでしょう!

おまかせで握ってもらう。

左がきんき、右がそい。きんきはもちろん釣って獲った高級なもの。そして塩で食べるのがむらかみ流だ。こいつは相当ウマい。

そいは北海道のタイとも呼ばれるけど、オレは塩焼きで食べるほうが好きです。生は味がサッパリ過ぎる感じ...

別当賀の駅を出て、道道142号、道道1123号を経由して落石岬へ。

落石の港から急坂を上がっていくと、ゲートがありここから先は徒歩となる。しばらく歩くと、なにやらコンクリート製の異様な建物が見えてくる。落石無線局跡らしい。この落石無線局はリンドバーグの北太平洋の横断飛行をサポートしたことで知られている。現在は池田良二という根室出身の銅版画家のアトリエとなっ

ている。

この建物の前で右と左に道は分かれている。南端の落石岬へは右。落石岬灯台へは左だ。

右の方向が本当の落石岬だが、その先には温室効果ガスの観測などを行う「地球環境モニタリングステーション」があるだけだ。普段は無人の設備で大きなアンテナだけがそびえている。

道道142号へ入って西へ...

この晴れた空は北へ行っても続くのだろうか?

初田牛から道道1127号、厚床から国道243号へ向かった。

厚床駅に立ち寄ろうと考えて走っていたのだが、なぜか国道44号から国道243号へそのまま右折してしまった...

国道243号はパイロット国道と呼ばれる。道沿いにパイロットファーム(試験農場)が続くからだろうか?正確には良くわからない。続くのはこのような風景...

ただいろんな街を経由するので、それほど快調に走れるわけではない。道としてはあまり好きでない。

案の定、雲が多くなってきた。北の方向は完全に曇天だった...

落石岬灯台へ...

屈斜路湖にたどり着く。

16時近くなっていた。

美幌峠を下って行くクルマを見送りながら、ぼぉーっと風景を眺めてすごす。

落石無線局から、閉鎖ゲートに向けて歩く...

なんか、しあわせな気分で歩いていた。

この道も、のどかでいい感じの風景だ。

太平洋岸を離れて北へ向かう...

左へ進み、落石岬灯台への木道を歩き出す...

まずはアカエゾマツの林を突っ切る木道を延々と歩く。

続いて、湿原に出た。

ここはサカイツツジの自生地である。5月下旬~6月中旬に直径2センチほどの小さな紅紫色の花をつけるそうだ。最近は温暖化とともに姿を消し、国内では夏でも冷涼な落石岬のみに自生している。国指定天然記念物となっている。

先にある森を抜けると落石岬灯台が見えてくるはずだ...

なんて気持ちがいいところなんだろう。

この天気に、ここに来れたことを感謝しよう。

まるで、夢の中のような風景だった...

高台から落石の街を見下ろす...

街から浜に出たところは外浜という海岸。前方に続く浜中町方面の海岸段丘の下を三里浜呼ぶ。

この三里浜の砂浜はしまっていてオフロードタイプの車であれば問題なく走れるそうです。

続いて、鯨のかのこ(あごの肉)です。

もっちりした食感で、あぶらの旨みがじわーっと広がります。

これ食べたときは初めて食べたと思ったのですが、親に聞いたら子どもの頃よく食べてたそうです。昔は鯨の鹿の子も別に珍しくともなんとも無かったそうだ。

これは、あぶらがにの内子です。

きれいな紫色をしています。

東京で食べるとちょっとびっくりするくらい高級なんですが、ここむらかみでは安心して食べられます。

とにかく旨いです。

木道を歩いて、森を抜けた。

目の前の風景に息を呑む...

緑の草原にまっすぐ伸びる木道

蒼い空には流れるすじ雲

そして、断崖に建つ最果ての灯台

立ち去りたくなかった。

木道を歩いて、もう一度振り返った。

この風景を目に焼き付けよう...

道道1123号を走って、落石港を見下ろす。

水が澄んでいて、海底まで透き通って見える。

美幌峠に場所を移す。

道の駅側の展望台からは何度もいい風景(2006年、2007年)を見ているので、ちょっと違った風景を見ようと、道の駅の向かい側にある山に登ってみた。

やっぱり構図的には通常の展望台からの風景がいいな...

道の駅の方向を見ると、夕陽がそらを朱に染めかけていた。

明日の天気に少々不安を感じながら、山を降りた。

今日の旅もいい旅だった。朝は霧に悩まされたが、落石岬の風景は心に残るものだった。

道の駅を出て、網走に向かった。

網走の夜はむらかみで鮨です

続いて出てきたのが、鯨の心臓(ハツ)です。

コリコリした食感で、なかなか旨い。

生臭さも全く無くて、かなりいいネタでした。

函館から仕入れたのだそうです。

むらかみでも今回初めて仕入れたネタだそうで、結構好評らしいです。

そして、こいつを待っていました。

いばらがにもどきの内子です。

こいつはウニより旨いぞ~

これは産地でしか食べれないまず流通しないものです。でも必ず一貫でやめとくようにしてます。いっぱい食べるとありがたみが無くなるんで...

イバラガニモドキもアブラガニもタラバガニも実はヤドカリの仲間だって知ってました?スワイガニとは足の数が違うんですよ~

これはいか。これも塩で。

この日は、いか->まつかわ->そい->きんき->ぶどうえび->さんま->ときしらず->くじらのしんぞう->くじらか

のこ->あぶらがにそとこ->あぶらがにのうちこ->いばらがにのうちこ->さんま->その後忘れました...

と頂きました。新ネタは、マツカワと鯨の心臓と鹿の子でした。ホッケはこの日は無かった...(涙)。

この季節のサンマはやっぱり最高だった!

この店を教えてくれた、今は亡きGRANDTOURERさんが来ないので、マスターは寂しそうでした...(笑)

左がさんま、右がときしらずです。

左がまつかわ、右がぶどうえびです。