さて、荘内半島に来たらぜひ登らなくてはならないのが紫雲出山(しうでやま)である。標高は352m。山頂に向かう道路の入口には浦島伝説の地らしく、竜宮城を模したトイレが有る。

かなりの急坂を登ってたどり着いた紫雲出山の山頂は公園になっていて展望所も整備されている。

ただし、最高の風景は展望所からは見れない。これは断言します。

駐車場にクルマを止めたら、「ここへ向かって欲しい」駐車場の北東の角に展望所への入り口がある。

ここから見たこの風景は忘れられない。

正面に瀬戸内海に浮かぶ粟島、 何とも言えない空の色彩、そして薄いベールのような雲。まるで浦島太郎の玉手箱から出た煙のようじゃないか…

前回来たのはデジカメも持ってなかった頃。ネガを探せばあるかもしれないと、探したが見つからなかった。

荘内半島も西岸に抜けるとところどころ展望の広がるところも出てくる。

右側奥に伊吹島。香川県の西の端だ。見下ろす浜は詫間町大浜。

粟島は三つの島が砂州でつながった、スクリューのような形をした島。

昔、国立の海員学校があった島で、船乗りの島の形状がスクリュー型なんてなんかいい感じです。

岬を巡る道路からみた瀬戸大橋の風景が印象的でした。

街中を通過していくのは思いのほか時間がかかるが、県道16号、県道186号経由で県道33号で坂出市を抜け、丸亀市で県道21号に入る。そして詫間町で荘内半島へ向かう県道231号、半島を周回する県道232号へ入った。

写真は県道21号を詫間町に向け走っている。予讃線が並走している海沿いだ。

さて、この日は結局新居浜まで行った。

次の日は天気はあまり良くないようだった。ひたすら海沿いを変更して、天候回復を狙って遠くまで行くことにしたのだ。

この日のディナーは、香川県名物の骨付鳥。本当は高松や丸亀で食べるもんだが、新居浜に丸亀の名店で修行した店、一吉という店を発見したので入ってみたのだ。

鳥のもも肉をまるごと一本、スパイスをきかせてじっくりローストした逸品。ビールに骨付鳥。最高!

このまま西へ向かうのだが、この先は高松市街地、坂出、丸亀と人口密集地が続く。

高松市内を抜けて県道16号五色台の岬めぐりルートを進む。

瀬戸大橋が見えてきた。これは南備讃瀬戸大橋。もっとも南の橋で全長1723mである

浦島伝説の地、荘内半島へ向かって...

北備讃瀬戸大橋。橋桁の高さは海面から65mもあり,世界最大といわれる50万トン級の大型船がゆうゆうと通過できる高さを誇る。全長は1611m

荘内半島はツーリングマップルによれば、「地元ライダーおすすめコース」と書いてあるが、実際先にすすんでも木に遮られて風景が良く見えないところが多い。そして道も先端部はめっぽう狭い。

なんとも幻想的な風景だった。

霞んだ淡い色彩が、なんとも言えない島々の風景を作っていた。

駐車場から300mほど登ったところに展望所がある。(売店なども整備されている)

ここからは西から北西の方向を見ることができる。

荘内半島の先端部、三崎を望む風景だ。

この日は夕陽はダメだった。

厚い雲が西からやってきていた。

瀬戸内海の燧灘(ひうちなだ)に浮かぶ円上島(まるがみしま)。

本当に丸い。

燧灘は瀬戸内海のほぼ中心。島の密度が瀬戸内海で一番薄い感じのところだ。

夕陽には少し早い時間だったが、燧灘の海の色は夕暮れの色彩になっていた

紫雲出山を降りて、県道21号を南へ向かう。海を見ながら走れる道だ。

観音寺と言えば、有明海岸にある寛永通宝の銭形である。

早速琴弾公園を尋ねた。しかし、真横で見ると何なのかよく解らん。タダの砂山だ。工事中?

観音寺で旅の終わり...

荘内半島は浦島伝説の半島だが、浦島太郎の物語に関する地名が数多くあった。

これを巡ってみるのも面白いかもしれない。

・生里 - 太郎誕生の地。

・箱浦 - 太郎が青年となり、移住し、かえって来た後、箱を開けた地。墓もある。

・鴨ノ越、丸山島 - 亀を助けた海岸。

・積 - 乙姫からもらった宝物を積んだ地。

・金輪の鼻 - 乙姫との別れの際に姫の腕輪が落ちた。

・紫雲出山 - 箱から出た煙から。

・室浜 - 年をとった太郎が住んだ。

・姫路(粟島) - 姫が太郎と別れた後、一時立ち寄ったところ。亀を祭る亀戎社(かめえびすしゃ)がある。

やっぱり、ここは見下ろさないとダメだね。

さて下の地図にある裏山を登ってみよう。かなり小さなループがあるね。

象ヶ鼻岩の銭形展望台からのこの眺め。

これですね。沖には伊吹島が浮かぶ。

まぁ、悪くないゆうぐれ。今日の旅の締めくくりだ。