浅春の九州 2008/3 九州
 

阿蘇中央火口丘群を駆け巡る

冬枯れの草千里を歩く...

夕刻の外輪山を見おろし走る...

夕暮れに阿蘇で...

18:25 太陽は西の雲間に消えていった...

Z4Mに乗り込み、薄暮の阿蘇パノラマラインを降りていく。

やっぱり旅はいい。

阿蘇のとびっきりの風景を見たわけでは無いのだろうが、旅のその瞬間に見るからこそ感動的なのだ...

そうでなければ、旅の意味は無い...

正面には大観峰、右には城山展望所、はるかに九重の山々...

私は阿蘇から北の方向を眺めるのが好きだ...

九州の雄大さを実感できる。

再びパノラマラインを駆け上がる...

米塚とZ4Mをパチリ...

もろに逆光でうまく撮れなかった。

道の無い草地を駐車場に向けて歩く...

一昨年もそうだったが、夕刻の阿蘇から人がいなくなる時間は早い。

夕暮れを、この場所で迎えることにした。

うすい紅色に染まる西の空...

弱く北から吹く風はひんやりしていた。

なんとなく満足感...

阿蘇パノラマラインを再び登って、草千里に戻ってきた。

烏帽子岳の中腹に広がる1Kmにも及ぶ火口跡が草千里である。

クルマを降りて、草原を歩いた...

標高は900m近い。

海沿いは春を感じた九州だがここはまだ冬だった...

阿蘇山と言う山は無い。

通常阿蘇山と呼ばれているのは阿蘇五岳の事を指している。阿蘇五岳とは、高岳(1,592m)を最高峰に、中岳(1,506m)、根子岳(1,408m)、烏帽子岳(1,337m)、杵島岳(1,270m)からなっている。

中岳の火口から草千里に続く道...

草千里浜の風景...

阿蘇の大好きな景観。

西の空がまぶしかった...

すっかり人も少なくなった...

そして寒くなってきた。

オープンで走り続けるため、厚手のパフジャケットに着替えた。

県道111号阿蘇パノラマラインから県道298号に入る。

杉林を抜けると突然米塚が現れる...

山焼きが終わった、黒焦げの焼米塚だった...

烏帽子岳に向かって右側にある池に向かって歩いた。

冷たい風、夕暮れの陽光...

東側の火口のふちに登る...

左に中岳、そして烏帽子岳

池にはさざなみが立ち、蒼い空を映していた。

焼米塚と化した米塚入り口で写真を撮る...

ここは立ち入り禁止で、入ったことは無い。

伊豆の大室山よりはこじんまりした火口丘で、みどりの季節にはなんとも愛らしい山に見えるのだ...

クルマが少なくなった、阿蘇パノラマラインを一気に下る...

阿蘇の外輪山が一望できる。

阿蘇パノラマラインの前方には、最高峰の高岳、そしてぎざぎざの根子岳が見えていた...

阿蘇の外輪山が一箇所だけ切れているところに陽が沈んで行く...

伝説がある。大古の阿蘇は外輪山に切れ目が無く、広大なカルデラ湖になっていた。健磐龍命は国づくりのため、外輪山の一部を蹴破ることにした。一度目に挑戦した場所はなかなか蹴破れない。山が二重になっていたから...

「二重ノ峠」と呼ばれる場所がそうだ。

別の場所で蹴破ることができた。はずみで健磐龍命は尻餅をついてしまって「立てぬ」と叫んだため、以後その場所は「立野」と呼ばれるようになったそうだ。