阿蘇中央火口丘群を駆け巡る
冬枯れの草千里を歩く...
夕刻の外輪山を見おろし走る...
夕暮れに阿蘇で...
18:25 太陽は西の雲間に消えていった...
Z4Mに乗り込み、薄暮の阿蘇パノラマラインを降りていく。
やっぱり旅はいい。
阿蘇のとびっきりの風景を見たわけでは無いのだろうが、旅のその瞬間に見るからこそ感動的なのだ...
そうでなければ、旅の意味は無い...
正面には大観峰、右には城山展望所、はるかに九重の山々...
私は阿蘇から北の方向を眺めるのが好きだ...
九州の雄大さを実感できる。
再びパノラマラインを駆け上がる...
米塚とZ4Mをパチリ...
もろに逆光でうまく撮れなかった。
道の無い草地を駐車場に向けて歩く...
一昨年もそうだったが、夕刻の阿蘇から人がいなくなる時間は早い。
夕暮れを、この場所で迎えることにした。
うすい紅色に染まる西の空...
弱く北から吹く風はひんやりしていた。
なんとなく満足感...
阿蘇パノラマラインを再び登って、草千里に戻ってきた。
烏帽子岳の中腹に広がる1Kmにも及ぶ火口跡が草千里である。
クルマを降りて、草原を歩いた...
標高は900m近い。
海沿いは春を感じた九州だがここはまだ冬だった...
阿蘇山と言う山は無い。
通常阿蘇山と呼ばれているのは阿蘇五岳の事を指している。阿蘇五岳とは、高岳(1,592m)を最高峰に、中岳(1,506m)、根子岳(1,408m)、烏帽子岳(1,337m)、杵島岳(1,270m)からなっている。
中岳の火口から草千里に続く道...
草千里浜の風景...
阿蘇の大好きな景観。
西の空がまぶしかった...
すっかり人も少なくなった...
そして寒くなってきた。
オープンで走り続けるため、厚手のパフジャケットに着替えた。
県道111号阿蘇パノラマラインから県道298号に入る。
杉林を抜けると突然米塚が現れる...
山焼きが終わった、黒焦げの焼米塚だった...
烏帽子岳に向かって右側にある池に向かって歩いた。
冷たい風、夕暮れの陽光...
東側の火口のふちに登る...
左に中岳、そして烏帽子岳
池にはさざなみが立ち、蒼い空を映していた。
焼米塚と化した米塚入り口で写真を撮る...
ここは立ち入り禁止で、入ったことは無い。
伊豆の大室山よりはこじんまりした火口丘で、みどりの季節にはなんとも愛らしい山に見えるのだ...
クルマが少なくなった、阿蘇パノラマラインを一気に下る...
阿蘇の外輪山が一望できる。
阿蘇パノラマラインの前方には、最高峰の高岳、そしてぎざぎざの根子岳が見えていた...
阿蘇の外輪山が一箇所だけ切れているところに陽が沈んで行く...
伝説がある。大古の阿蘇は外輪山に切れ目が無く、広大なカルデラ湖になっていた。健磐龍命は国づくりのため、外輪山の一部を蹴破ることにした。一度目に挑戦した場所はなかなか蹴破れない。山が二重になっていたから...
「二重ノ峠」と呼ばれる場所がそうだ。
別の場所で蹴破ることができた。はずみで健磐龍命は尻餅をついてしまって「立てぬ」と叫んだため、以後その場所は「立野」と呼ばれるようになったそうだ。