寒露の頃、四国を旅する 2011/10 四国
 

7日0時に一緒に行くAを乗せて一路徳島へ出発。一緒に向かうAはボク以上に彼と親しかった。6日に彼の病状が知らされ、居ても立っても入られなくなったAはボクに電話をしてきた。クルマを出して欲しいと... その時やっとボクは10年以上会っていないKを思い出した。いい奴だった。何度か一緒に旅をした。彼に会わなきゃいけないと思った...

深夜の新名神、Z4M10万キロ、そして鳴門を渡って徳島へ

1日目 2011年10月7日 突然の出発

徳島市内の病院に到着し面会したが、もうほとんどKの意識はなく会話すら出来なかった...

Aは泣き崩れてる。Kの奥さんは気丈に対応してくれました。ボクは持ってきた自転車旅行で撮ったKの写真を奥さんに渡した。

室戸岬灯台をバックに爽やかな顔で立っているKの写真だ。写真を見ると奥さんは泣いてしまった...

病院を出て朝食を食べた。Aはずっと話しつづけている。人生なんてはかないとかそんな話だ。もうウンザリだった。聞いていてもめんどくさいのでAを徳島空港へ無理やり送って別れた。一緒にクルマで帰るとか言っていたけど...

ボクはこのまま帰る気力もなく、あてもなく四国を旅することにした。 そしてその2日後、Kは永遠の旅に出た...

Aは東名に乗ってから、ずっとKの思い出話をしていた。最近も交流は続いていたらしい。Aの思い出話に出てくるKの話はボクは知らないことばかりで、結婚のこと、家庭のこと、仕事のこと、そして彼の人となりだったり。ずっと浜名湖くらいまで話し続けていた。さすがに疲れたのか伊勢湾岸道でAが寝てしまったあと、ボクってKのことを何も知らないんだなぁと感じた。でもボクはアイツを好きだしアイツもボクをキライじゃないと思う。二人で何日も貧乏旅行して同じ風景を見た。いい風景に逢った時に何とも言えない爽やかな顔をしていたな。少なくともAはアイツのあんな顔は見たことがないはずだ。

亀山JCTを越えて、新名神に入ったころZ4Mは10万キロを達成。独りガッツポーズ。燃費もイイね。

明石海峡大橋を渡って、新鳴門橋を渡ると四国だ。約7時間で徳島へ着いた。

そして灯台に登った。しけた灯台だ。

昔来た時、Kがあ〜あ。ガッカリ灯台だったな。と言ったことを思い出した。南下を主張したKを説き伏せて、四国最東端の岬を見るべきと主張したボクは苦笑いしていた。

この岬までが瀬戸内海と呼ばれる海。沖には伊島が見えていた...

この先、県道26号で伊座利峠を越えて海沿いに出る。そして海沿いの県道を日和佐まで行くつもりだ。

2011年10月7日から10日AM8時までの3日と8時間の2,439Kmの旅。

今回の旅は計画していたものではなく、病床の友人Kを訪ね、お別れするのが目的の四国行きだった。 8日からの3連休を利用して行くつもりだったが、6日に容態が悪く会うなら急いだほうが良いと言う連絡をもらったため急遽7日に出発となった。

Kを訪ねたあと、ボクはそのまま四国を旅した。Kとは学生時代に四国を自転車で一緒に旅をした。京都から7日間で四国一周する旅。思い出は記憶の彼方に埋もれていたのに、行く先々で一緒に見た風景を思い出す...

当時撮った写真は何処にあるのかわからないけれど、こころの中にしっかり残っていたんだ...

やな感じで交通量の多い国道55号を南下して、蒲生田岬へ向かった。県道26号そして200号に入って海沿いへ...

少しは昔より道が良くなっているようだ。

駐車場手前の300m程は極端に狭いのだが、ここで2回も対向車に出逢う。

ツイテないな。

気分も落ち込んでるとろくなこともない。


昔あったかどうかよく覚えていないが立派な岬の碑があった。

県道26号はまぁ険道の部類だろう。

でも結構路面は良くて快調に走る。離合ポイントはあるので記憶に刻みながら走ればなんの問題もない。

ちょっと頭がドライブモードになってきたかもしれない。


潮吹岩の展望台にやってきた。気温も高くなってきて海は霞んでいるし、空も青空に見えない。

ツーリングマップルによると「ダイナミックな波しぶきが見られる」と書いてあるのだが、それは下まで降りていけってことなのか?

由岐という集落で県道25号へ入る。

これまた狭い。だが交通量は少なく愉しんで走る。


そして、牟岐線の臨時駅田井ノ浜駅にやってきた。

この場所昔はフェンスが無かったと思ったのだが...

いいカンバンがあるだけに残念です。

この通り、ホームを降りればそこはビーチだ。気仙沼線の大谷海岸駅より確実に海に近い。

この日は台風のせいか、ビーチは少し荒れていた。

すこしここで波音を聴きながらゆっくりしてふたたび険道へ...

時々海は見えるが、険道にも飽きてきた(^-^;


山座峠を越えて、日和佐の海岸が見えてきた。

この辺の海はやっぱ美しい。

でもこの辺は天気に恵まれないのか、イマイチいい風景に巡りあったことがない。

この日もすっきりしない空気だった...

この辺、ぼーっと走っていたら、昼ごはんを食べるのを忘れてそのまま、南阿波サンラインへ入ってしまった。

日和佐を越えるといいものを食べるのは遠のくので失敗だった(^-^;

千羽展望台から見たこのビーチがきれいに見えたので下って行くことに...

ところが、降りてみると砂利だらけの海岸でイマイチ。クルマも横付け出来なかった。


しかし下から見上げたこの南阿波サンラインの道はスゴイね。

よくこんなところを通したもんだ。

もうお腹が減ってしょうがなかったので、前から気になっていたさぬきうどんが食べれるローソンへ...

まぁまぁ美味い。お腹が減っていたので(朝サンドイッチ食べただけ)不覚にも大満足してしまった。冷静に考えるとフツーなんだろうが...(^-^;

趣味が悪い宍喰温泉の道の駅をスルーして、いつも来る東洋町の白浜海岸へ。しばらく散策したけどどうも落ち着かない。一気に室戸岬まで行ってしまおう。

ここからの国道55号は何も考えずに海沿いをトレースしていく道。

陽は山の向こうに隠れてしまって薄暗いが、はるか続く海岸線を見ながらどこまでも走っていくのだ。

国道55号室戸岬をぐるっと回って、県道203号を上っていく...


最御崎寺の駐車場にクルマを止めて、室戸岬灯台へ向かった。

夕暮れ時のこの灯台は美しい...

ぼんやり記憶に残っていたここで見たモノクロームの風景が、総天然色で蘇ってくるようだ...

この旅では、秦基博の風景を繰り返し聞いていた... BGMとして良ければ聞いて下さい。

こうやって、木々を入れてみると、なんとなく南国の灯台っぽい。

夕日に染まる空の色彩が何ともいえないいい気持ちにさせてくれる。

日本に6箇所しかない直径2.6メートルの第一等フレネル式レンズをアップで。

まさにこの灯台は日本を代表する灯台の一つだ。

この灯台にも菊の御紋があった。

能登半島の禄剛崎灯台だけが菊の御紋を持つと聞いていたのだが...

ただコチラのものはペンキで塗られているっぽい。

灯台から見た夕陽。太平洋に沈んでいく。

今日のボクはなんか抜け殻だ... 灯台には誰も来ない...

最御崎寺を参拝した。何を祈るわけでもない。

それでも何も考えず、手をあわせていた。

今日は高知まで行こうと決めていた。

はるか北へ向かう国道55号を望む場所。旅のワンシーンとしてたまらない場所の一つだ。

太陽は雲の中へ消えた。さえないゆうぐれ。

でも今日の気分には合っているかもしれないな。交通量は多い国道55号を北へ向かう...

国道55号を走っていると、また太陽が見えたり隠れたり... 大山の道の駅で真っ暗になった。

この日は香南市に泊まった。長い一日が終わった。食事もする気がしなくてハンバーガーをかじっていた...